香りの音階の不思議

前回のブログで香りの立ち方による3段階のノートについて書きましたが、もともと音楽用語の「ノート」言葉を、不思議と香りの世界でも、香調という意味で頻繁に使います。

香りにおいてのトップ、ミドル、ベースノートという考え方は、19世紀のフランスの調香師ピエスが考案した方法で、音階を基本にしたものです。

ピエスは精油の揮発性や香りの持続性を音楽の譜表にアレンジして、調和のとれた和音を作ることを提唱しました。

音と香り、目に見えないもの同士を結びつけた発想、面白いですよね。

私も自然と 軽さを感じる香りをトーンの高い香り、重い香りをトーンの低い香りという表現を使ったりします。

ピエスの香階(香りの音階)とは
香りの音階
※①~⑥へとオクターブが高くなっていきます。

✩例えば、オクターブの違う同じ音にあてはめられる香り同士は、調和します。(香りのレシピのヒント)

1.オクターブ違うパチュリとサンダルウッド、

2.オクターブ違うジャスミンとローズ、

3.オクターブ違うサンダルウッドとローズマリー。

✩また、協和音に当てはめられた香り同士は、調和します。

ド:ローズ

ミ:オレンジ

ソ:ライラック     など。

当協会(アロマフレグランス調律協会)でも、実際にいくつかの組み合わせを試してみるレッスンをしましたが、なるほど、綺麗なハーモニーです。

でも、音楽にもあるように、ミスマッチな組み合わせもまた趣のある味があったりするから、自由な感性で奏でる調香の楽しみも尽きません。

アロマフレグランス調律協会代表 井崎真内美

フレグランスの3つの香り

いくつかの天然の香料を調合したフレグランスは、つけてから香りがなくなるまで、3段階に変化します。

3段階の香りとは・・

まずは、つけた瞬間にフワッと香るトップノート(つけてから5分~10分くらいの香り)

次に 香りの中核、ハートとなるミドルノート(つけてから30分~2時間くらいの香り)

そして最後に 余韻として残るラストノート(つけてから2時間以上消えるまでの香り)

 

この3段階の香りの変化は、それぞれの特徴で私たちの心理面にも変化をもたらします。

 

(3つのノートの心理的効果)

1.トップノート・・・爽やかでスッキリした柑橘類やハーブなどの香りで、気持ちをリフレッシュし、活性化します。

2.ミドルノート・・・花々の華やかな香りで、幸福感や高揚感を高めます。

3.ラストノート・・・木々の香りやスパイスなどの香りで、温かみを与え気持ちを落ち着けます。

 

フレグランスを選ぶ際には、基本的にはその時の自分にとって心地よいと感じるものを選ぶのが一番ですが、

こういった香りの心理的効果を利用するというのもあります。

例えば、気分をリフレッシュして前向きにしたいときは、トップノート主体のオーデコロンなどを、ハッピーな気持ちを大切にしたい時はミドルノート主体のフローラル系の香りを、落ち着きや自信が必要と思うときは、ラストノート主体のウッディー調やオリエンタル調の香りを。

 

最近、市販されているフレグランスには、合成の香料の使用によりつけたときの香りがずっとそのまま持続するものもありますが、自然の香りが入れ替わりながら心に作用する天然のフレグランスには、心に寄り添う優しさがあります。

 

ペンハリガン

ペンハリガン

心を落ち着けてゆったりとした時間を過ごしたいときの
お気に入りの香り 

ペンハリガンの「hamman bouquet」

天然香料の贅沢さを存分に感じられる心地よい香りです。

アロマフレグランス調律協会代表 井崎真内美

バスタイムを楽しむ香りの3つのレシピ

南十字星の輝く熱帯の島、インド洋に浮かぶマダガスカル。
そこには、希少な動物や植物が生息していて・・・。
マダガスカルから届いた香料を試すにつれ、遠い国マダガスカルへの好奇心が掻き立てられます。

以前のブログにも取り上げましたが、マダガスカルの香料の中でも香り高く名高いイランイランは、「ノシ・ベ」という小さな島で栽培されています。その島は、別名「香水の島」とも呼ばれ、島中で芳香植物のかぐわしい香りが風に乗って漂うと言われています。

イランイランは黄緑色の花を咲かせますが、その花の濃厚でうっとりとするような香りが、フランスで調合される香水にふんだんに使われます。

イランイランって、面白い名前ですよね。
フィリピンで使うタガログ語で「花の中の花」という意味だそうです。花の華やかで官能的、高揚感のある香りがその名の由来でしょうか。

どことなくエキゾチックな南国を感じさせるその香りは、一瞬で異国にバカンスに来たような気分にさせてくれる魔法の香りです。
日常から非日常へエスケープしたいとき、この香りを使います。
例えば、バスタイムはその絶好のチャンス。

「バスタイムを楽しむ香りの3つのレシピ」
※バスタイムに使う香りは、精油(エッセンシャルオイル)を使います。

1.リフレッシュして楽しい気分になりたいとき
オレンジまたはグレープフルーツ 3滴 + イランイラン 2滴

2.気分をリセット、贅沢で爽やかな気分になりたいとき
ラベンダー 2滴 + イランイラン 3滴

3.疲れを癒してリラックスしたいとき
サンダルウッドまたはシダーウッド 3滴 + イランイラン 2滴

マダガスカルのイランイラン

マダガスカルのイランイラン

アロマフレグランス調律協会代表 井崎真内美

 

マダガスカルからのスパイスの香り

フレグランスに調合した際に温かみや力強さを与えるスパイシー系の香りには、私たちが料理で使うブラック・ペッパーやシナモン、ナツメグなども使われます。

今回は、マダガスカル産のブラック・ペッパー(POIVRE NOIRE)の香りについてとりあげてみようと思います。

香りを嗅いでみると、今までもっていたパンチがあり刺激の強い印象を裏切る柔らかなアタックに驚きました。ほのかに甘さを感じさせ、懐深く誘い込むような陶酔させる香りです。

当協会(アロマフレグランス調律協会)のカリキュラムで使うベースに、何種類かのスパイスを調合した「ホットスパイシーノート」がありますが、このマダガスカル産ブラック・ペッパーをレシピに早速取り入れてみようと思います。

 

(香りのレシピのヒント)

ブラック・ペッパー、クローブ、シナモン、ナツメグなどのスパイスの香りを、サンダルウッドやシダーウッドなどのウッディーノートや、ローズ、ジャスミンなどのフローラルノートにブレンドすると、より深みと甘さ、温かみやセクシーさを増し、香りを長持ちさせる効果があります。

ブラックペッパー

ブラックペッパー

マダガスカルのイランイラン

アフリカ大陸の南東、インド洋に浮かぶマダガスカル島は、手つかずの自然の宝庫として知られています。
香り豊かな植物も、古来種のもの、ヨーロッパや東南アジアから入ってきたものなど、バラエティ豊かで、
そこから採取される香料のエネルギーはどんなに素晴らしいでしょう。

確かめてみるため、20数種類のマダガスカル産エッセンシャルオイルのサンプルを取り寄せ、
フレグランス用に試しています。
これについては、別途ブログで香りの特徴や色々な気づきなど、綴っていきたいと思います。

さて、甘く官能的な香りのイランイラン。
マダガスカル産のものは、きっとエネルギーが強いのかな、と思い嗅いでみたところ、意外にも
円かで優しい香りです。 独特な強さがしたたかに隠れていて、ジャスミンやローズとの相性も
良さそうです。
さすがに、フランスでも香水の香料として使われているのがうなずけます。

イランイラン
イランイランの花

アロマフレグランス調律協会代表 井崎真内美

マダガスカルからの贈り物

はじめまして。アロマフレグランス調律協会代表の井崎真内美です。

本サイトは天然香料を素晴らしさやアロマフレグランスアートの調合の技術・メソットを発展・普及させるために開設されたサイトになります。

お話の中心については、天然香料を使ったアロマフレグランスの効能、作り方、その中でも特にマダガスカルの天然香料について沢山触れたいと思っております。そして、これから少しずつコンテンツを充実していきたいと思います。

皆様、末永いお付き合いをどうぞ宜しくお願い致します。

アロマフレグランス調律協会代表 井崎真内美